ロシア国際大会&シベリアの旅@


 5月11日(日)にロシアで国際団体戦があると知り「これは応援に行かねばなるまい!」。西湘支部の二人組が 異常な行動力を発揮。ちなみに福田先生はかつてフランスで開催された第一回国際団体戦の日本チームに選抜され見事 優勝。中村もフランスまで応援に行きました。この大会がものすごく面白かったのですよ。団体戦はオモロー!



 本来の旅程はハバロフスクで大会を観戦して帰ってくるだけだったんですが、それはつまらんだろ(´・ω・`)ということで、 あの「シベリア鉄道」に乗ってウラジオストクまで行き、そこから新潟に帰るのは断固拒否して韓国に脱出。美味い物を喰って 成田へ直帰じゃあああ!という鬼旅程を計画。
 折角だからコージも誘うか?と、福田先生の弟を誘ったら「おお?いいっすねぇ〜」と、GW明けなのに平然と休みを取って 急遽参戦!ところがこのコージのパスポートの期限が足りなくて大騒ぎ。パスポート更新&ロシア大使館でビザ取得の日数を逆算したらギリギリじゃん!!(ロシアは事前にビザを取るのです。パスポートの有効期限が最低6ヶ月 ないとビザが下りないのさ)
 ここで大活躍したのがプランニング・ケイの古谷さん。極真関係のいろんな渡航手続きを一手に引き受けてくれてます。 我々の人生のネタ作りに協力を惜しまず旅程を立て、ホテルを手配して、果ては小田原まで出来上がったビザを届けてくれました。 これが出発の前日の話です。古谷さんと記念撮影しなかったのが未だに心残りです。とっても上品で素敵な方です。 わたしも大人になったらあんな素敵な人になりたいです。  もう大人だけどw




滋賀に住むコージと新潟で合流。               新潟空港の国際線から選手と一緒に乗り込みます。  一緒に行かれた神尾師範曰く「今までの中で一番大きな飛行機」だそうです。なんかすごくぼろぼろに見えるけどそれでも今回は当たりってことっすか?! ちなみに神尾師範に教えて頂いたんですけど、空席は前に倒してしまってあるんですが、機体の揺れで倒れてしまうので あらかじめ倒してあるんだそうな‥ 機内食は全然日本製。飲み物が回ってきたけれどロシアのトマトジュースにチャレンジ。結構うまい。
それよりもなによりも、着陸したらみんなで拍手するの止めてください。そういうレベルなんですか?!
この飛行機は(((( ;゚д゚)))

 飛行機から降りると目に付いたのは軍人さん。いたるところに軍人さん。ここは軍事施設? というか飛行場の係員がみんな軍服着てます。女性もいっぱい働いてますけど軍服です。もちろん怖いので写真は撮りません。
 極真ロシアのスタッフが空港に迎えに来てくれていて、ホテルまで送ってくれました。郊外の町並みは樹がたくさん植えてあって 美しいです。一戸建てはほとんどなく集合住宅が目立ちます。でもなぜか日本車ばかり。日本より日本車多くない?


 ホテルに着いたらパスポートとバウチャー(予約券みたいなもの)を提出してチェックイン。日本であらかじめ用意していたドルをルーブルに 両替しました。ちなみにルーブル(Rouble)はロシア語ではроублеと書きます。なので50pとか100pなどと表記します。んで100ドル⇒2300pになりました。領収書をくれといっても「うちは銀行じゃないよ」といわれました。それでもメモに印 を押してもらってなんとかゲット。だってガイドブックにルーブルをドルに戻すとき必要だって書いてあったんですもの!ええ!まったく必要なかったみたいです。 すいませんでした。
 1pおよそ5円です。あ、フロントのおば様方は簡単な英語はしゃべってくれます。

 部屋のある階にエレベーターで上がると小さなロビーに出ます。受付があって制服を着たお姉さんがいます。この方が噂の”ヂェジュールナヤ”さんです。 各階ごとのお世話係りでいろいろ相談に乗ってくれます。ここで鍵をもらったんですが、いきなり日本語で「二回回せ」と言われてびっくり。なんだ なんだ?と部屋に行くと鍵は挿してから2回回してあける仕組み。なるほどね。ドアも家具もつるつるして美しい。窓の外はアムール川が 一望できます。

 バスルームもきれい.。゚+.(・∀・)゚+.゚
 ただ以前インツーリストに泊まったことがある近藤博和氏によれば「水が茶色い」らしい。見た感じはそうでもなかったけれどバスタブに溜めて見たところ たしかにうっすら茶色でした。
 あと、この国の水道水は飲んじゃダメだそうです。どんなことがあってもダメらしいです。こわいこわい。
 トイレの紙が硬いから流しちゃだめとか持参しないといけないとかガイドブックに書いてありまして、しっかり2巻ほど持参いたしましたが 確かに硬いけどまったく問題なく使えました。お湯も出ました。ロシアをバカにするなってことですよね。失礼しました。




 ロシアでの初めての食事。ロシア人の通訳の方が選手と同じ物を頼んでくれました。ドキドキしながら待っていると右下の山菜のお惣菜に サワークリームがのったものとカニのハンバーグみたいな物が出てきました。両方ともとても美味しかったです。ただね。美味しいんだけどちょっと味が軽い。 ひねってないというか、あっさり素材の味でって感じでした。この感じはロシア滞在中ずっとつきまとうことに。

 明るいので表に散歩に出かけました。でももう夜9時なんですけどね。とっても明るいです。お祭りということで人がいっぱいでしたが軍服姿の人が多いのが気になります。 外国人は我々しか見当たりません。周りが全部ロシア人ってすごい緊張します‥広場を抜けるとアムール川 に出ました。本当に祭り?屋台もホットドッグ屋がまばらにあるだけ。でも群集が立ち止まって何かを待っている気配。。。。これはもしかして 花火じゃないか?!

 待つ事1時間以上。10時過ぎに始まりました。そもそも暗くなったのがそのぐらい。北の国ってすごいですね。食べているのは言葉もわからずに必死で買った 魚肉ソーセージのホットドッグ。1時間近く並んでゲット。1時間並ぶというと長蛇の列を想像しますが、じつはせいぜい8メートルぐらいの列です。 なぜそんなに遅いのか!そしてなぜロシア人は黙って並んでいるのか?!
 右は広場の教会です。ものすごく綺麗でした。日本の選手団ともここでばったり遭遇。
 しかし奇妙な祭り。屋台も出てないし群集はビール片手にただ集まっているだけ。しかもいたるところから「ウラアアアア」という 掛け声が上がります。
 そのままホテルに戻ったのですが、テレビで祭りが『第二次世界大戦戦勝記念祭』だったことを知ります。
  だから軍人が多かったのか!なんかロシア人からの視線が痛かったのですがそりゃそうですね。しかし日本の終戦記念日は8月15日ですから 歴史の残酷さを味わいました。



 さて、翌日は市街を探検に行きました。ホテルからハバロフスクの駅まで歩くことに。明日の試合の後で乗り込むシベリア鉄道のチケットを入手するためです。 実は今回シベリア鉄道のチケットはロシア鉄道のHPから直接予約しました。ロシア語のHPには苦戦しましたが代理店に頼むとものすごく値段が高いことが判り 必死で翻訳しながらゲットしました。(シベリア鉄道のWEBからの注文方法は後日別ページにアップする予定です)
 途中にある中央市場に立ち寄りました。公園のような大きい敷地に商店が碁盤の目のように並んでいました。写真はコーヒーの並んでいる棚。 洋服店があったり果物やがあったり、だいたい同じカテゴリーの店が集まっています。釣具屋も多かったですw。で、その広い敷地の中央に2階建ての 巨大な建物があり、中は大きなスーパーマーケットになっています。面白い店としては蜂蜜店でしょうか!いろんな花から取れた蜂蜜やいろいろ判らないものが いっぱい並んでいました。肉屋ではダイナミックに塊がつるされていて注文受けてからカットしてました。
 右の写真の真ん中の建物がハバロフスクの駅です。駅前は工事中でした。余談ですが工事でよく使う「ブルーシート」が、ロシアでは国旗の色と同じ 赤・白・青のストライプのシートでした。んで後日中国の四川大地震のニュースを見ていたときに、そのロシアンストライプのシートが 避難場所で使われているのを発見しました。
 あ〜、ロシアの救援物資だ〜(ちょっと感動)

 アイスとホットドッグの屋台がところどころにあったんですが、どの屋台も同じつくりで個人商店って感じじゃなかったです。共産主義の香りがします。 アイスは素朴な味。シャーベットに近いかな。
 子供公園ってのがあって遊具がいっぱいありました。特にすごかったのがトナカイ!!そう!トナカイに乗せてもらえるんです。(当然子供だけ‥) 必死で撮った写真はデータが壊れてました。マジ泣けた。

 中央広場です。写真の右側はずーっと広い広場になってます。途中でなんかの店があったので入ってみたら酒屋でした。恐ろしい数のウォッカが 並んでいました。


街路樹がとてもきれい。静かで美しい街でした。






 ホテルに戻ったところで選手のオリエンテーションに同行しました。右のごっつい建物は極真会館ハバロフスク道場!!すげー!! 門構えや屋根の部分など一見瓦に見えますが、よくみるとトタンを瓦に見せるために一枚一枚折り曲げて作ってあります。日本文化に対する愛を感じます! さらに中庭には観空マークの花壇に総裁の銅像。(→写真が壊れてました)

 中もとても広くてロッカールームも充実。道場は板張りで歴代の師範や選手の写真が所狭しと飾ってありました。

 オリエンテーションと審判講習会が終わった後、アムール川に遊覧船があるということで行ってみました。ガイドブックによると同じ 船着場に中国に向かう遠距離船もあるということから慎重に船を捜します。(←びびりまくりw)
90分のコースという船があったので決定! (ひたすら筆談で聞いてました)

 一人500円ぐらいなので安いなあ〜と思いながら乗船すると、びっくりそこは大音量のディスコ状態!ミラーボールくるくるです。ヒイッ! ワインだのビールだのみんな飲みまくっているので我々も挑戦。ロシアのビールと角切りの肉(結構旨かった)とトマト&きゅうり。写真はありませんが ロシアのポテトチップス美味しかったです。

 あまりの大音量ユーロビートに耐えかねて上のデッキに移動。ひたすら広大なアムール川。世界8位の川です。内陸の方では中国との国境にもなっています。 中国では『黒竜江』と呼ばれています。とても楽しい遊覧船でのひと時でした。
 船着場にはライブハウスのようなテントが立ち並んでいて、これまた大音量の音楽が流れるビアホールでした。ホテルに帰ってレストランに行くとここも 音の洪水‥空いてるスペースで女性が楽しげに踊っています。小さな女の子まで‥。ロシアの女の人はみんなびっくりするぐらいきれいなんですが、 どこにいっても踊っているのを見ると、
常に注目を浴びるのに慣れているというか‥そういうのもひっくるめてこの町中ディスコ状態もお国柄なのかなと‥ (『静寂』を愉しむ日本人の感覚では理解しがたい)



さて、いよいよ試合の日となりました。会場はアイスアリーナです。リンクの上に板を張ってました。

ロシアの試し割りの板。杉か?これは手ごわい。       日本から旗を持っていきました。小さいけど。



‥‥

あ、試合の写真はこれだけです(゚∀゚)ノ 

 いやだって真剣に応援していたもので‥
公二はトイレにも行かずに試合をビデオ撮影、福田先生は急遽審判に。中村はタイム出しでセコンドに入りました。 試合の詳細な結果はW空手誌をご覧ください!
 率直な大会の感想としては、丁寧に作られたいい大会だったなと。ロシアの応援の人たちや運営を 手伝っている人たちが本当に極真空手を愛してるんだなってことがひしひしと伝わりました。ロシアが4チーム出してたので日本からも 2チームとか出ても良かった気がします。



 試合が終わると同時に我々はアイスアリーナを後にしてハバロフスク駅に向かいました。すでにチェックアウトしていたのですが 荷物はホテルで預かってもらうことができました。(「荷抜き」などはされなかったので安堵)
 2度タクシーを使いましたが、 まずはじめに目的地を言って料金を聞いてから乗りました。フツーのお値段だったのでフツーに乗りました。
 昨日一回来ていて売店の類がないのは知っていたので、駅から少し離れたところにある小さな売店に公二がビールとつまみを買い出しに。なぜか直径が20p 以上もある丸い黒パンを2個も買い込んできて強い叱責を受けましたが、食べてみたらすんごい旨かった。忘れられない味だ。

 これがシベリア鉄道のチケット!やはりロシアでも特別な列車らしく雰囲気のあるチケットです。19:00発の列車を予約していたのですが ロシアの鉄道はモスクワ標準時で表示されるため緊張しました。でも、電光掲示板の右上にモスクワ時間発見!ヤタ!(ちなみに 下から3つめのに乗ります)


 我々が乗り込む「アケアン」号。アケアン=オーシャン(大洋)という意味なんだそうな。車両に描かれたイルカちゃんにはちょっと がっかりだったが‥このオケアン号はハバロフスクとウラジオストク間だけを毎日定時に運行している列車。 有名な「ロシア」号はモスクワからやってくるんだけど、ハバロフスクからは週に2回ほどしか乗り込むチャンスはないのです。
 一つ一つの車両に青いトレンチコート風の制服をきた 車掌さんがつくのですが、これまたロシアでは全部女性。公二は隣の車両のお姉さまに恋してました。凄い美人だった! ちなみにうちの車両のお姉さまには、どのコンパートメントなのかわからずうろうろしていたらめっちゃ怒られましたけど。


 いよいよ出発!コンパートメントにはおやつセットのようなものが用意してあって、水・ティーバッグ・インスタントコーヒー・ドライサラミ・黒パン ・チョコパイ・塩コショウなどが入ってました。4人部屋の二等車両だったのですがロシアの軍人のおじさんと相部屋になりものすごく楽しかったです。

  公二 「うちら、おじさんおじさんって呼んでますが下手したらこっちのほうが年上じゃないすか?」
  中村 「恐ろしいことをいうな!」

 このシベリア鉄道‥日本では考えられないことだがBGMがガンガン流れている。ユーロビートが‥これだけ‥これだけが嫌‥


 なにやら台車で食事を配っている人がいて、我々はあとでレストランに行くからいいですと断ったら、おじさんが身振り手振りで チケット代に含まれているものだと教えてくれました。実は二等車にも2種類あってちょっとだけ高い「サービス付き」の車両を予約していたのですが、 なにがサービスなのかはまったく判りませんでした。相変わらず食べかけの写真ですが鶏肉とご飯の簡単なプレートです。ところがこの米が 半おかゆみたいでうっすら味がついてて旨かった!おじさんが塩・コショウをかけろと教えてくれました。
 はじめは我々の持ち込んだ ビールで一杯やっていたのですが、食事が終わるとおじさんが満を持してウォッカを取り出し、ここから怒涛のウオッカ一気大会。 「パーラメント」というウォッカの名前が皆の胸に刻まれました。

        パーラメントでやっつけられた人↓              ↓宴会後でぐちゃぐちゃ

   むうん‥これではシベリア鉄道の美しさを伝えることができない‥
   細かなところにさまざまな工夫や意匠が散りばめられているんだよな!
   外のロシアの風景はいつまでも飽きることはないし‥
   ということで★ロシア鉄道HP内のバーチャルトリップ★こちらもご覧ください。    






  いつまでもパーラメントにやっつけられているわけにはいかないので、寝てる人を起こして食堂車に。 9時過ぎだけどまだ明るい。北の夕日を浴びながらロシアのビールを飲む。
 お腹がすいてたのでスープとメインを頼んだんだけど、ウエイトレスの 人にポーク?チキン?と聞かれてポークといったら出てきたのはこれ。どこに行ってもトマトときゅうり。残念ながら見たまんまの味でした。
 スープは魚と肉の二種類を頼んでみました。(ロシア語の本に載っていたメニューを片っ端から指差して‥) 魚のスープは、一人暮らしをしている二十歳の大学生の彼女の家に手料理を食べに行ったら出汁が一切入っていない 味噌汁を飲んでしまったような感じ。肉のほうは凄く良かった。ロシアで食べた二番目においしい料理。
 ちなみに一番はホテルの朝食のパンケーキ。最後の日に食べ納め と思ってワクワクしながら並んでいたら、前にいたレチに全部持っていかれて涙目。

 とにもかくにも豪華なレストラン。お高いのとおそらく地雷だらけなんだけど、チャレンジする価値はある。



 暗くなってきたのでコンパートメントに戻って消灯。おじさんが気を遣ってくれて上のベッドに移ってくれました。 下1つ・上2つを予約してたんだけど、いざ乗ってみると下のほうが圧倒的に快適。ありがたや‥
ロシアではシベリア鉄道で 女性や年配の人と乗り合わせたら下のシートを譲るんですと。
 夜は寒いかな〜と思っていたんですがなんと暑かった!しかも上はものすごく暑かったとのこと。 おじさんがこっそり夜中に足でドアをうすく開けてました。ドアに鍵なんてかけてる場合じゃないらしい。
 おじさんはウラジオストクの手前の駅で降りるらしくこっそり身支度。 こんなときのために!と思って用意していた箱根の寄木細工のキーホルダーをプレゼント。福田先生とガッチリ握手をしていました。


 ウラジオストクが近くなるとBGMが復活!起きろってことですな。車両の左右にあるトイレで顔を洗ったり歯を磨いたり。乗客みんなで マナー良くかわるがわるに使います。
 怖い車掌のお姉さんのところでコーヒーをもらっている人がいたので我々もチャレンジ! これが噂の「サモワール」らしく、お姉さんにガラスのコップを借りておやつセットに入っていたインスタントコーヒーを入れてサモワールでお湯を入れます。 するとあら不思議!朝から優雅なひと時です。
 ウラジオストク到着が朝6:00。小さなシベリア鉄道の旅でしたが走行距離は766q、大体東京〜福岡くらいの距離を一晩かけて 走ったことになります。ちなみにモスクワ〜ウラジオストク間は9,258q。7泊8日の旅です。
 ドッキドキのシベリア鉄道でしたが無事ウラジオストクに到着!旅はまだ続きます。

その2に続く



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